今どんな情報が必要か?
2011/03/13 渡部英宣

すさまじい地震・津波災害であるが、TVは同じような情報、現場の様子を繰り返し流している。しかし、何時まで経っても同じような内容。殆ど新しい情報が無い。惨状を伝える事が使命と思っているのか、識者とされるゲストからも、大したコメント、重要な情報も得られていない様に思われる。惨状を伝える事で視聴率を高める事が出来ると思っている訳でもなかろうが、どうもいつまで経っても改善されない。

この様な災害情報の場合、誰がどの様な内容の情報を必要としているのか、報道の目的とその達成度の検証はされているのであろうか。

被災者の側から言えば、何処にどんな救援があるか、救済策の詳細情報が欲しいし(救援物資等)、
家族、親族、友人達からすれば、被災者の詳細情報、安否情報が大切であろう。
又、遠方で見る我々としては、今どの様な支援が出来るか、どの様な支援が望まれているか、支援方法等であろう。
外出先から帰宅出来ない人にとっては電車バス等の交通関係の情報であろう。

Google等が一部被災者の消息情報を流してはいるが、災害に関する全ての情報を各局が手分けして、専門の局として報道すれば、つまり政府や自治体の情報や、消防、警察、支援組織等の情報をきちんと整理し、システム的に情報提供すれば、もう少し上手く活用出来るようになるのではなかろうか。
この為、この様な緊急の場合、各局や、自治体、政府等とのスムーズな連携プレーが望まれ、普段よりその様な体制を超短時間に出来る様な準備をしておく必要があったのではなかろうか。

地震が来る来ると長いこと言われて来たが、その割りに、情報を整理し、体系的な動きが出来るような全体のシステムを素早く立ち上げる仕組みが未だに作れてない。殆ど出来ていないことが明らかになってしまった。集落等、自治体全てが一瞬に消失してしまっている所もある様であるし、余震が続く中、事前予測以上の惨状であるとは思うが、地震国で且つITの活用が最高に進んでいる日本で、前々から言われていることであったのに、依然として情報が偏在し、そのシステム的活用が出来ていない現状に、所謂専門家が何もしていなかった、政府、自治体、マスコミ等がすべきことをしていなかった様で、非常に残念と思えてならない。

又、被災者の短期受け入れとか、就職の世話とか、小中学生の一時的受け入れ等も含め、支援出来る側が何か出来ないのか、ボランティアや街の再生支援体制を含め総合的な支援体制を構築等、災害時の相互扶助体制や、迅速な対応へのシステムの構築が全国的に必要であったと思われる。未だ、関東、東海地震が有り得るので、早急な仕組みの改善が必要ではなかろうか。延々と同じような映像、災害情報を垂れ流すだけでは効果的な支援は行えない。
     
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